ここには以下の15本の情報が掲載されています。
地球に優しくハッカで涼む
北海道北見市郊外の丘陵地帯。オホーツク海から吹いてくる風が心地よいのは、季節が秋を迎えて涼しくなったことだけが理由ではない。鼻の奥までヒンヤリとするようなクールな香りの正体は、見渡すかぎりの畑に植えられたハッカから揮発したメンソールだ。
田口哲樹さんはこの地域を代表するハッカ農家。「イライラしたときは、ここに立って畑を見回すんですよ。空気が気持ち良くて、いつのまにかイライラの理由も忘れてるんです」
かつて北見市は世界一のハッカ王国だった。戦後からハッカ農家が増え始め、精製工場で結晶化されたメンソールは食品、ガム、タバコの原料として欧米を中心に世界各国に輸出されたが、栄華は長く続かなかった。石油からのメンソール合成技術が確立されるとハッカ相場が急落。南米の広大な耕地で安価なハッカが生産されるようになったことも影響し、北見産のハッカは山のように売れ残った。ハッカ畑は次々とジャガイモ畑やビート畑へと生まれ変わり、専業農家は田口さんを含め3世帯だけになった。
状況が変わったのは15年ほど前から。都市部のトイレでシャワートイレが普及するにつれ、大都市圏を中心にメンソールの新しいニーズが広がった。噴射水に少し混ぜるだけで、体の芯から納涼感に浸れることが主婦向け週刊誌で紹介され、口コミでブームが広がったのだ。トイレ用のボトル入りハッカ液も相次いで発売され、昨年の販売量は3億本を超えた。
ハッカへの期待は高まるばかりだ。栽培の過程で大気中の二酸化炭素を吸収することから、化石燃料に依存した空調よりもはるかに地球にやさしい。ほかのバイオ燃料よりも優れており、サトウキビから醸造したアルコールで発電してエアコンを作動させ、体を外から冷やすよりも、ハッカ液とシャワートイレで体を芯から冷やすほうがエネルギー効率は300倍高いとの報告もある。
田口さんはハッカの新たな用途を意外には思っていないという。「うちも昔から、夏になると愛用してましたからね。もっとも当時はシャワートイレがなかったので、葉っぱをそのまま使ってたんですが」
日本列島が記録的猛暑に包まれたこの夏、需要は急増し、ボトル入りハッカ液が売り切れする店が続出した。メーカーに強く増産を要請された田口さんは、休耕地を周辺の農家から借り受けて、さらにハッカ畑を広げるつもりだ。
しかしそれは来年の話。北見には晩秋、そして厳しい冬が足早に訪れる。ハッカの収穫を終えたら、すぐにビニールハウス内でのトウガラシ栽培の準備だ。「シャワートイレとトウガラシ液さえあれば、寒い北国でも光熱費がタダになるんです」。田口さんの口調は、実体験に裏打ちされた確信に満ちているように聞こえた。
2007/9/11石炭リングで夕張再建支援
宝石販売店チェーンの銀座ジュエリーマキは、財政再建団体に指定された北海道夕張市を支援するため、石炭リングを全国の店舗で発売する。収益は全額、夕張市に寄付する。
夕張市はかつて石炭で栄えた街だが、主力のエネルギーが石炭から石油に移ったことから急速に衰退。市内にあった炭坑はすでに閉山している。それでも石炭は夕張のシンボル。映画祭やメロンを利用した夕張振興策が相次ぎ発表されるなか、石炭も利用できないかとの声があがっていた。
銀座ジュエリーマキでは、炭坑跡に残されていた石炭を活用し、宝石の加工技術を利用して石炭リングを開発した。40カラットタイプ(写真)の場合、小売価格は320円。15個程度を集めて火をつければ、やかんで湯を沸かすこともできるという。
同社には全国から問い合わせや注文が寄せられているが、地質学者の間には「石炭のまま地中に残し、十数億年高い圧力をかけてからダイヤモンドの指輪として売り出したほうが財政再建に貢献できるのではないか」との冷ややかな見方も。
2007/5/30新婚さんいらっしゃい、世界最長記録に認定
人気落語家で、テレビ番組「新婚さんいらっしゃい」の司会を35年間にわたり続けている桂三枝さんが、ギネスブックに「世界で最も長い期間、同じ動作でズッコケ続けたコメディアン」として認定されることになった。ギネスブック編集部から知らせを聞いた三枝さんは。「転がる椅子に苔はむさない。これからもどんどんズッコケたいですね」と話している。
「新婚さん」では、新婚夫婦のユーモラスなトークに、三枝さんが椅子ごと転がって反応するのが「お約束」となっている。お笑い評論家の間では、三枝さんのこのズッコケはタイミング、角度、キレともに絶妙であり、これを超えるものは永遠に出ないだろうという見方が定着している。アテネ五輪で3連覇を成し遂げた柔道の野村忠宏選手が、ズッコケシーンだけを集めたビデオを毎日見てイメージトレーニングを重ね、背負い投げの技を磨いたのは有名な話だ。
「座ったまま転がる三枝さんの動きは足腰の弱ったお年寄りの体力づくりに最適」と語るのは、兵庫県立体育大学の盛永喜義教授だ。盛永さんが「三枝レプリカ」と名付けた椅子50個を大型トラックの荷台に積み訪れた県内のとある公民館。集会室の中央に置かれた大型テレビのなかで三枝さんが椅子ごとスッコケると、ほぼ同時に50人のおじいさん、おばあさんが同じ方向に足を向けてひっくり返った。
しかし、現在も更新中の最長記録が、近く止まってしまうとの見方もある。転がりすぎるのは地震のときに危険と考えた経済産業省が、三枝さんの椅子についても平成21年までに耐震強度基準を導入する方針を明らかにしたためだ。番組を制作している朝日放送では、三枝さんを椅子ごと固定し、アシスタントの山瀬まみさん、新婚夫婦、会場のリサイタルホールごと転がすことを検討している模様だ。
2007/5/27高松塚古墳でDNAはぎとりに成功
文化庁は12日、高松塚古墳に残されていた埋葬者の骨からDNAのはぎ取りに成功したと発表した。DNAは数百b離れた研究施設に運ばれ、今後10年をかけてクローン技術を確立。埋葬者の完全再現を目指す方針だ。
カビで貴重な壁画が失われつつある高松塚古墳では石室が解体され、今後壁画の本格的な修復作業が行われることになっているが、埋葬者の人骨は朽ち果てたままで、一部の歴史学者からはダブルスタンダードではないかと疑問の声が上がっていた。DNAのはぎとり成功は、埋葬者を含めた古墳全体の復活に向けた大きな一歩となりそうだ。
石室の一部や副葬品の大半は鎌倉時代の盗掘のために失われているが、埋葬者の記憶も復活することができれば、本人の名前や地位のほか、壁画の図案、色、副葬品についても情報も得られそうだ。
文化庁では、壁画の修復完了後、本人からの聞き取り調査をもとに約1300年前と同じ状況で再度埋葬者を死亡させて、高松塚古墳の完全復活を図ることにしている。
2007/5/13「女性は機械」以前にも数々の問題発言
女性を「子供を産む機械」に例えたことが問題視され、野党だけでなく与党内からも辞任要求が噴出している柳沢伯夫厚生労働省が、過去にも同様の問題発言を繰り返していたことが判明した。柳沢氏本人の人間性に疑問符のつく内容のものもあり、辞任要求が一段と強まるのは必至の情勢だ。
柳沢氏は昨年12月2日、大阪市内で行った講演のなかで「増え続ける医療費を抑制するためには、女性も定期点検を受ける必要がある」と発言。客席から「定期検診ではないか」と問われ、「私も定期検診といったはず」と強弁したという。
昨年9月12日には鳥取市内で開かれたタウンミーティングの席上、「母親は油圧シリンダーの力をフルに発揮して我が子を強く抱きしめて育てるべき」と発言。意味不明の発言に客席がざわめくと、「油圧シリンダーとは油圧の作用によって伸び縮みする装置で、筋肉に相当する。そんな常識も知らないんですか」と語ったという。
一連の問題発言が明らかになり、女性団体はさらに反発を強めているが、柳沢氏本人は「ニンゲンニハドウシテワタシノキモチガツタワラナイノダロウ。ピー」と不満を込めた警報ブザーを鳴らしている。
2007/2/1日ハムリーグ優勝に戸惑いも広がる
25年ぶりのリーグ優勝を決めた北海道日本ハムファイターズの本拠地・札幌で期待が膨らむと同時に戸惑いが広がっている。札幌市民にとり、本格的なプロスポーツの「日本一」は未知の体験だからだ。早ければXデーは10月25日。それまでは手探りの毎日が続きそう。
市内を流れる豊平川の水面を橋の上からおそるおそる眺めるのは、近所で居酒屋を営む松田礼一さん(52)。もともとは「ビールを飲みながらテレビでナイターを見る程度の巨人ファン」だったが、地元のチームを贔屓にする熱狂的な野球ファンへのあこがれは昔からあり、広島や名古屋、福岡などの球場に何度も足を運んだ。日ハムがフランチャイズを札幌ドームに移してからは、見よう見まねで日ハムファンになりきった。ドーム内野席の最前列で、オレンジ色のはっぴを着て踊り狂う松田さんの姿は、何度もローカルのテレビ番組で紹介され、松田さんの営む居酒屋は「ファイターズ狂のオヤジが営み、ファンが集う店」として有名になり、それなりに繁盛した。
不安を感じるようになったのは、プレーオフ進出が決定し、常連客がうれしそうにつぶやいた瞬間からだ。「このままパリーグ優勝が決定して、日本シリーズで勝ったら、オヤジ、豊平川に飛び込まないとだめだよ。阪神が優勝したら、ファンは次々と道頓堀川に飛び込むって言うじゃない。プロ野球のファンって、きっとそういうものなんだよ。そうに違いない。なぁ?」
店に集まった客すべてがうなずくのを見た松田さんに「いまの豊平川は水が冷たいし、底も浅いから。死にたくない」とは言い出せなかった。「いまさら飛び込めませんじゃ、客が逃げていきますからね」。それ以来、豊平川にかかる橋をまわり、欄干から身を乗り出して川を観察する日々が続くが、水深が適度に深く、岸に近い理想的なポイントはまだ見つかっていない。
豊平川を管理する北海道開発局では「日ハムの札幌移転以来、飛び込みを見越して豊平川治水計画の抜本的な見直しを進めているが、こんなに早く日本シリーズ進出が決まるとは、正直予測していなかった。係官を大阪に派遣してデータを収集し、しゅんせつ工事で安全な飛び込みポイントを早急に確保することも検討している」と説明する。
川に飛び込むのはファンだけではない。札幌市の公園管理課は、1985年に阪神が優勝したさい、カーネル・サンダース人形が道頓堀川に投げ込まれた事件が、札幌で再現される可能性に注目する。プレーオフが始まった日からクラーク博士の銅像をがんじがらめに縛り付け、地面に固定している太い鎖が解かれるのは、熱狂的なファンの興奮が冷める年明けになりそうだ。
2007/2/1温暖化の影響、角界でも深刻
日本相撲協会の付設研究機関、心技体科学研究センターが、地球温暖化が角界に与える影響について予測をまとめた。相撲の姿が根本から変わる恐れもあり、国内で温暖化への関心が高まる契機になりそうだ。
同センターでは超高速計算ができる並列コンピュータ、「両国シミュレーター」を開発。最新データから世界の平均温度が1℃、5℃、10℃上昇したと想定して、角界への影響を予測した。
気候の変動をもっとも敏感に反映しそうなのは、まわしの幅。現在のまわしの幅は10センチ強だが、この状態でも股間に熱がこもって不快との声があることから、0.5℃の気温上昇で30%の幅削減を迫られそう。3℃気温が上昇すれば、まわしの幅は1.2センチ程度まで縮小するとみられている。幅を現在のまま保ったまま、材質を青銅や陶器に変更して納涼感を高める方向に進むと予測するむきもある。
力士の呼吸は、気温上昇とともに速くなる。3℃以上の上昇で、取り組みの内容にかかわらず花道を引き上げたあとの力士は息があがった状態となる。このためテレビの相撲中継の勝利者インタビューはアナウンサーとの会話が事実上不可能となり、勝利が予測される力士への取り組み前のインタビューに変更される公算が大きい。「横綱の胸を借りるつもりで何も考えないでぶつかったことが金星につながった、と言えるようにがんばる」といった発言が予測される。
発汗量の激増は必至。気温が5℃上昇すれば、横綱の土俵入りのさいに脇を固める太刀持ちと露払いは、うちわ持ちと汗ぬぐいに変更されるとみられる。力士の体からしたたり落ちる汗で土俵が液状化する事態も懸念されることから、日本相撲協会では「ガタリンピック」の開催される有明湾に指導普及部長を派遣して、温暖化時代の新たな相撲の姿を模索する考えだ。
一方、一部の部屋はさらなる猛暑の到来に備えてごまだれ風味の「冷やしチャンコ」を開発。試食した若手力士を中心に人気を集めており、角界の一部では10℃温暖化待望論がじわじわと広がりつつあるのが実情だ。
2006/08/23傷心の旅? 月が離れていく
国立天文台の観測データから、月と地球との距離が次第に広がっていることが明らかになった。地球上の海水の満ち引きや天候などに大きな影響を及ぼすのは必至。突然の変化の理由がさまざまな憶測を呼んでいる。
約38万キロメートルだった地球と月の距離は今年1月ごろから徐々に広がりはじめ、8月15日の時点では約41万キロ。地上から肉眼で見る月の大きさに変化はほとんどないが、このペースが続けば2年後には現在の火星とほぼ同じサイズになるという。
月が遠のいている理由としては、小型だがきわめて重いブラックホールが衝突して月がこれまでの軌道を外れた、太陽風に何らかの原因で月だけが強く反応している、などの説が唱えられているが、いずれも決め手を欠く。最近になって関心を集めているのは、「傷心説」だ。
「これまでは9個とされていた惑星の数を見直す動きがある。国際天文学連合が検討している新しい定義によれば、12個まで増加しそうだ。地球の周囲で長く下積みを続けてきた月の心中は察するに余りある」と、国立天文台の森井亮子研究員は語る。付き人としての地味な働きを評価されなかった月が、自立の道を歩んでいるというのだ。
注目されるのは、地球上の環境への影響。潮の満ち引きを左右する最大の要素である月が遠のけば、大規模な洪水が発生したり、潮流の変化で気候が激変するおそれもある。天文学者の一部は、スペースシャトルを改造してコメディアンのすわしんじ氏を月面に送り込み、説得にあたらせるべきだと主張しているが、逆効果との見方が大勢を占めている。
2006/08/17古墳の管理権、「先進国」に移転?
「人類が共有すべき歴史遺産がいま、瀕死の危機に直面している」――ロンドンの大英博物館、パリのルーブル美術館、ニューヨークのメトロポリタン美術館が連名で、日本の古墳の管理権を引き渡すよう要求する声名を発表した。
これらの「世界三大ミュージアム」は、日本の文化庁による不適切な管理の結果、キトラ古墳と高松塚古墳の石室内でカビの大発生やしっくいの劣化などが多発したと指摘。「今後も日本人に管理を任せておけば、20年以内に日本国内のすべての古墳が文化財としての価値を失ってしまう」と警告している。
大英博物館にはパルテノン神殿の彫刻群、スフィンクスのひげ、ルーブルにはミロのビーナス、メトロポリタンには後期アッシリアのラマッス像など、19世紀から20世紀前半にかけてエジプトや中近東、ギリシャなどから持ち込まれた貴重な文化財が多数所蔵されている。文化財がもともとあった国では返還要求運動が起きているが、三大ミュージアムはいずれも、保管技術の水準が低い国に返還すればたちまち劣化して人類共通の財産が失われてしまうとして応じていない。
今回の声名は従来の主張に沿ったもの。「ミロのビーナスはいまも180年前に発見された当時と変わらない美しさを保っている。高松塚古墳の飛鳥美人は発掘から30年でシミだらけ。すぐに大回廊に移転しなければ『飛鳥不美人』になってしまう」と、ルーブルのキュレーターは語る。
河合隼雄文化庁長官は「いにしえのロマンを今に伝える古墳は手放せない」と拒否の姿勢を示しているが、三大ミュージアム側では手垢のついた表現の使用が石室内の状況を悪化させるおそれがあるとして、再考を強く求めている。
2006/05/24
油圧ショベル悪用のATM泥棒に抜本策
日本建設機械工業会は油圧ショベルを使ったATM盗難事件が全国で多発していることを重くみて、2008年以降に国内で生産される油圧ショベル全機種に良心回路を取り付けることを決めた。銀行やスーパーのATMコーナーに接近したことを感知すれば、自動的にエンジンが停止するようにする。1970年代から開発が続けられてきた良心回路が実用化される初のケースとなる。
油圧ショベルでATMを壁から強引に引きはがし、トラックで別の場所に運んでから解体、内部の現金を奪う手口の犯行は、2000年3月に埼玉県で初めて発生して以来、これまでに78件起きている(警視庁調べ)、ワイヤーを取り付ける場所を間違えてATM以外のスーパー全体を動かしてしまった2件を除き、犯人はすべて未検挙のままだ。
抜本的な犯行防止策が講じられていないこともあり、油圧ショベルへの風当たりは強まる一方。一部の地域では保育所や幼稚園に、砂場で遊ぶ幼児に油圧ショベルを連想させる片手での砂掘り、砂かけ動作を行わないよう指導する動きが広がった。同工業会が毎年行っている「建設機械理想の上司アンケート」では今年、長年1位の座を保ってきた油圧ショベルが、クレーン、ブルドーザーのほかモーターグレーダーやアスファルトフィニッシャーにも抜かれ、5位に転落した。
これまで良心回路を使ったATM盗難の防止策を検討してきた同工業会では、センサーやソフトウェアの進歩で充分な効果が上げられるメドはついたと判断、08年からの全面導入を決めた。しかし、識者の一部は良心回路の弱点とされた超音波による誤動作は解決されていないと指摘。良心回路装着後、住民の期待を一身に受けて土砂崩れ現場の復旧工事にあたっていた油圧ショベルが、近くのスピーカーから超音波が発せられた途端に、もがき苦しむように車体を左右に振りながら最寄りのATMに向かって暴走したとの報告もある。
2006/05/15
月例経済報告、15年ぶりの太ゴシックへ
内閣府は近く発表する2月の月例経済報告を、1991年5月以来、約15年ぶりに太ゴシック体で記述する方針を固めた。設備投資に続いて個人消費も順調に回復しているため。国内景気がビジュアル的にも力強さを増している。
月例経済報告はバブル崩壊後の92年7月からゴシック体から明朝体に変更されたあと、楷書体、草書体と弱化が続いたものの、95年8月の経済報告が超極細手書きペン字体で「もののあはれ」を綴ってからは回復基調に転換。04年2月には旺盛な設備投資を背景にゴシック体を回復した。その後は原油高、中東情勢の不安、個人消費の伸び悩みなどから太ゴシック体を目の前に足踏み状態が続いていた。
今後、東北や四国などでも景気が回復し、全国的な規模で雇用情勢が改善すれば、1986年8月以来の極太ゴシック体が使われる可能性も。経団連の奥田会長は16日、バブル以上の好況が訪れる可能性に備えて、モリサワに超ウルトラ極太POP体の開発を早急に進めるよう要請する考えを示した。
一方で学識研究者などからは、急速な字体の肉太化が再度のバブル崩壊を引き起こすと懸念する声が強まっている。独立行政法人国立印刷局も、月例経済報告印刷時の金インクの使用には依然として慎重だ。
2006/02/18
トリノ五輪関係の報道を自粛
報道各社は協定を結び、16日からトリノ冬季五輪関連の報道を全面的に自粛している。五輪開始前の過熱した報道合戦のなかで「メダルの有力候補」と紹介され、プレッシャーを感じた選手の成績が低迷するなか、報道機関への批判が高まっているのが理由だ。
日本民間放送連盟の鈴木謙蔵会長は14日の定例記者会見のなかで、「選手たちが競技に集中できない状況を作り出したのだとしたら申し訳ない」と語り、トリノ五輪での日本選手の成績低迷の責任がマスコミにもあるとの認識を示した。新聞各紙も社告のなかで、特別調査委員会を設置して五輪の事前報道が選手の実力を正確に反映していたかどうか検証する方針を明らかにしている。
学識経験者からは、行き過ぎた自主規制は言論の自由の観点からみて問題との声も上がっている。一部の在京テレビ局はワイドショーのなかで選手を仮名で紹介、顔にモザイクをかけ、声を変えて個人が特定されないようにして報道を続けたが、紹介された選手から「親戚にばれてしまい、必要以上の緊張を強いられて転倒した」との苦情が寄せられたため、結局は全面的な自粛を余儀なくされた。
自粛がいつまで続くかは不明だが、年齢制限のためにトリノ五輪に出場できなかった女子フィギュアスケート選手の浅田真央選手が練習しているスケートリンクからは多くのマスコミ関係者が忽然と姿を消し、次のバンクーバー大会に向けて金メダルの期待が早くも高まっている。
2006/02/17
米農務省、金メダリストをキャンペーンに起用
米国農務省は、トリノ五輪の男子スノーボード・ハーフパイプで金メダルを獲得したショーン・ホワイト選手を、日本市場向け牛肉販売キャンペーンに起用すると発表した。キャンペーンのコピーは「食ってるものが違う」。日本のテレビで放送される予定のCMでは、豆腐を食べたあとスノーボードでミスを連発する日本人と、ビーフステーキにかぶりつきながら大技を次々と成功させるホワイト選手が対照的に描かれる。
ジョハンズ農務長官は16日、ワシントンで日本人記者を集めて開いた記者会見のなかで「危険が伴うスノーボードのような競技で、臆病な人間が勝つのは難しい。ある程度の狂気が必要だ。チキンじゃなくてビーフだよ」と語り、米国産牛肉の効能を強調した。米農務省筋では、遅くとも2月末までには「Beef, Super Energy」のステッカーが貼られた米国産牛肉を日本の小売店に並べたいとの考えを示している。
2006/02/17
少子化対策、抜本的に見直し
政府の少子化問題対策諮問会議が中間報告をまとめた。経済的な誘因を用意したり、母親が子育てしながらでも働きやすい社会をつくるといった従来の手法では効果が上がらないことを認め、対策の方向を根本的に改める内容だ。
中間報告は、少子化の原因が親や社会ではなく、子どもそのものにあるとの現状認識から出発している。諮問委員のひとり、立教大学の戸橋忠夫教授らのグループが、子どもを作ろうとしない20〜30代の夫婦2580組を対象に行ったアンケート調査では、76%もの夫婦がその理由について「子どもは手がかかるから」と答えた。具体的には「食べ物を吐き出す」「夜泣きする」「おもらしする」「意味不明なことを言う」などの行動を不安視する夫婦が多かった。
「つまり少子化、さらには日本社会の不安定化を引き起こそうとしているのは、身勝手な子どもたち。親や社会の責任を追及する従来の手法は間違っていた」(戸橋教授)
家電製品に詳しい暮らしアドバイザーの吉田紀子さんは、家事の自動化が進んだ結果、子育てが突出して面倒になっていると指摘する。
「戦前はかまどから離れず、煙で目を真っ赤にしてご飯を炊くのが当たり前だった。いまなら電子炊飯器のスイッチを押すだけ。洗濯も掃除もラクになった。子育てはおむつが布製から紙製に代わったくらいで、あとは50年前、100年前とほぼ同じ。自助努力をしない子どもたちの責任を直視すべき時代ではないか」
諮問会議では、少子化に歯止めをかけるためには伝統的に黙認されてきた子どものモラル・ハザードに待ったをかける必要があるとの見方で委員が一致。また、近所や保育園といった地域社会では、親の不安を駆り立てる子どもの悪質な夜泣きやわがまま、嘔吐やかんのむしを防ぐことはもはや限界との判断から、「子ども懲罰官」制度の整備も中間報告に盛り込まれた。
制度のしくみについては、夏に予定される最終報告のとりまとめに向け、専門家の意見も取り入れつつ意見の集約が行われる。委員の高本光・千葉大学教授は、「子どもに心理的な側面から教訓を与えるために、懲罰官は赤いマスクを着用し、子どものいる家一軒一軒を巡回して『悪い子、泣く子はいないか』と尋問する手法が望ましい」と話している。
2006/02/13
マンション、地震以外でも倒壊の可能性
マンションの耐震強度に関する書類が偽造されていた問題で、国土交通省が発表したよりも一部の建築物の強度が不足していることが明らかになった。
震度5程度の地震で倒壊するおそれが指摘されていたマンションやホテルは合計13棟。専門家や地方自治体による調査の結果、このうち5棟は室内でのブレンバスターでも倒壊する可能性があるという。プロレス解説者の山本小鉄さんは「投げっぱなしはとくに危険。プロレスごっこでも当面は構造に大きな衝撃を与える投げ技を自粛する必要がありますね」との見方を示す。
このほか、マンション2棟ではくしゃみをしただけで倒壊する危険があることも判明した。これらのマンションでは入り口で警官が住民の所持品検査を実施し、コショウが見つかった場合には没収している。このマンションが次の花粉症シーズンまでに倒壊するのは確実とみられ、住民からは早期の建て替えを求める声が上がっている。
最も脆弱なホテル1棟では、崩し将棋で駒をとるのに失敗した瞬間、轟音とともに建物全体が崩れ落ちる可能性が指摘されている。ホテル従業員の一部は倒壊を恐れて退職し、付近の住民も多くが転居したが、ホテルには全国各地から腕に覚えのある崩し将棋のマニアが集結し、宿泊率は連日100%を維持している模様だ。
2005/11/26
