やゆよ記念財団
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 ここには1997年5月23日から1997年9月19日にかけて発表された、以下の15本の嘘が収録されています。


総会屋、宝くじを購入

 第一勧業銀行から総会屋・小池隆一容疑者に対する不正融資の疑いについて捜査している東京地検特捜部は、これまでの調べで、小池容疑者が借り入れた巨額の資金を投じて、勧銀からドリーム・ジャンボ宝くじを購入していた事実を突きとめた。
 小池容疑者が都内の宝くじ売り場に「ドリームジャンボをすべて買い入れたい」と電話で連絡したのは5月19日。販売が始まった翌20日には、売り場のおばさんが多数、小池容疑者の事務所に詰めかけた。そのうちの一人は、「私たちが列になって並ぶのは、この時が初めてではないか」と証言している。
 小池容疑者が購入したのは、連番でざっと1億枚とみられている。「勧銀にとって大変なお得意様。融資は宝くじ拡販活動の一環だった」(宝くじ担当の幹部行員)
 しかし、東京地検特捜部では勧銀が小池容疑者に特別な便宜を図った可能性に注目しており、抽選日に回転式抽選機のスイッチを押す「幸運の女神」など数人に任意出頭を求めて、視力と反射神経の測定を行う方針を固めた模様だ。

1997/5/23


肩落とす反対派

 「こんなはずではなかった……」
 2005年の万国博覧会が愛知県瀬戸市で開かれることが決まった瞬間、ニュースをテレビで見ていた泉英昭さんはがっくりと肩を落とした。愛知県が万博開催を決めてから9年間、泉さんは市民グループの代表として、草の根の反対運動を粘り強く推進してきた。ところが、泉さんや仲間の必死の努力も空しく、博覧会国際事務局(BIE)加盟各国による投票で、万博の会場には愛知県が選ばれてしまったのである。
 ちょうど同じころ、太平洋の向こう側で正反対の反応を見せたのが、万博は自然破壊や物価上昇につながるとして開催に反対していたカナダ・カルガリーの市民グループだ。代表のマイケル・クリストファーさんは、記者会見で誇らしげにこう語った。
「オリンピックの借りは返した」
 カルガリーは1988年冬季五輪の開催地。一方、愛知県は88年夏季五輪開催地の座をソウルに奪われている。直接対決したわけではないが、カルガリーと愛知は、このときから因縁で結ばれていた。クリストファーさんも、それは強く意識していたようだ。
「オリンピックで、カルガリーの反対派は負けた。アイチの反対派は、オリンピックでは勝った。だから今度の勝負だけは負けられなかったのさ……」
 一時は万博開催が確実視されたカルガリーが土壇場で逆転できたのは、ある日本人の助けがあったからだ。
「こんにちは。こんにちは。にしのくにから……」
 和服姿の助っ人の歌声が総会の会場に響いた瞬間、年輩のBIE首脳たちの心には、若かりしころ訪れた日本の美しい思い出が鮮明によみがえった。
「こんにちは。こんにちは。ひがしのくにから……」
 たとえ「お客様は、神様です」という殺し文句がなかったとしても、勝敗はこの時点ではっきりしていたと、BIF関係者の一人は証言する。
 愛知県の反対派市民グループに、油断があったとの見方もある。オリンピック誘致失敗、サッカーW杯会場からの選考漏れ(豊田市)という二つの輝かしい実績のため、「いつのまにかカルガリーが選ばれると信じきっていた」と、泉さんも悔やんでいる。
 しかし、これで泉さんたちの反対運動が終わるわけではない。
「また中部地方でなにか大きなイベントが計画されたら、そのときは絶対に失敗させてみせますよ」
 泉さんは、次の「獲物」の出現を今から心待ちにしているように見えた。

1997/6/14


火星で生命体の探索続く

 火星探査機マーズパスファインダーで宇宙空間における生命体の探索を行っていたNASAは7日、アルファプロトンを使った測定では、土壌から生物がいることを示すデータは何も観測できなかったと発表した。
 このためマーズパスファインダーは同日夜から、折り畳み式の巨大なスピーカーとステージ、マイクを展開、8日からはイーグルスの名曲、「ホテルカリフォルニア」のイントロ部分を延々と流すことにしている。火星人に深夜のラジオを聞きながら一人涙した経験があれば、ボーカルを催がす「ドンドン」というドラムの音に続いて、火星人の歌声が聞こえてくるはずだと、NASA関係者の一人は指摘している。
 マーズパスファインダーはこのほか、長さ3メートルほどの棒を上方に突き出し、その先端で楕円形のネオンサインを光らせることになっている。楕円形の中央に貼ってある金箔の封筒の中には、スーパーボールのチケットが入っているというしくみ。来年1月末にはNASAの研究者たちがサンディエゴのスタジアムで、双眼鏡を手に8本足の観衆を探すことになりそうだ。

1997/7/6


テロリストを逮捕

 警視庁・法務省入国管理局・気象庁お天気相談所合同捜査本部は7日、練馬区に住むイラク人留学生・ウダル容疑者を、テロ行為の現行犯で逮捕した。
 ウダル容疑者の故郷、イラク西部は世界一暑いとされる地域。日中には気温が50度を突破するため、ウダル容疑者は記録的な猛暑となった6日も、「底冷えのする日が続きますね」とたどたどしい日本語で隣人に挨拶していたという。
 気象庁お天気相談所では、脂肪が分厚く蓄積したもみ上げから二重あごにかけて濃いヒゲを密集させているウダル容疑者の顔立ちと、八百屋の父親から受け継いだダミ声が暑さを増幅させたとの見方を強めている。捜査官がウダル容疑者のアパートに踏み込んだとき、ウダル容疑者はVネックのセーターからとっくりのセーターに着替えている最中。まさに、危機一髪だった。
 警視庁ではウダル容疑者がイラクの諜報機関の手で日本に送り込まれたと断定。今週末には都内全域のプールに警官を派遣し、イラク宗教界の有力者、ゴッタガエ師が潜入しないよう監視を強化することを決めた。

1997/7/8


桃太郎冷泉家版を発見

 国学院大学の内海幹男教授(国文学)らはこのほど、現存しないと言われていた『桃太郎』の冷泉家版を、足利学校の土蔵内部で発見したと発表した。『桃太郎』には二条家版と冷泉家版の2種類があることがわかっているが、より史実に近いとされる冷泉家版は室町時代後期に行方不明となり、現在のアニメや絵本はすべて二条家版の内容に沿っている。
 最大の違いは、第三段落。二条家版で「おばあさんが川で洗濯をしていると、向こうから大きな桃が、ドンブラコ、ドンブラコと流れて来ました」となっている部分が、冷泉家版では「おばあさんが川で洗濯をしていると、向こうから大きな桃が、アンギラス、アンギラスと流れて来ました」になっている。このほかに違いはなかった。
 内海教授は、桃は従来考えられていたよりもかなり速く、かつ複雑に移動していたようだと指摘、誕生前の桃の激しい動きが大脳の形成に影響を与えた可能性もあり、犯罪心理学の方向から桃太郎の鬼退治を解釈する必要もあるのではないかと語っている。
 今回の発見で日本人の桃太郎観が根底から覆されるのは確実。出版社やアニメ制作会社は対応に追われている。社団法人きびだんご連盟も、風味の調整に向けた検討作業を開始した。
(NIFTY-Serve FCOMEDYS 第3回嘘競演参加 お題:『アンギラス』)

1997/7/8


就職面接

 なんの前触れもなく、クラウンが面接室の壁を突き破って突進してきても少しも慌てず、バンパーをつかみながら、後ろに倒れた勢いで、力強い巴投げをかまし、今度は天井を突き破って、青空に美しい放物線を描いて飛んでいくクラウンを窓から見送り、700メートル先の地面に引かれた赤い線の、はるか向こうに墜落したクラウンが大爆発した瞬間、トヨタ自動車人事部はヤワラちゃんの採用を決意したのです。

1997/7/12


邦人、カンボジア脱出に成功

=写真=舞台の袖に消えた日本人ダンシングチームが、いつまでたってもアンコールに応じないことに苛立つフン・セン第2首相(中央)。このとき、在カンボジア日本人団と自衛隊吹奏楽隊は、ラインダンスの隊形を保ったままベトナム国境へと向かっていた。(AFP時事)

1997/7/13


【ニュース解説】おじさん新時代

 日本伯父さん連合と全国叔父さん連盟が、来年1月1日付けで合併し、日本おじさん総評議会を結成することで合意に達した。国内のおじさん勢力はいま、長い混乱の時代を抜け出し、新たな段階を迎えようとしている。
 国内のおじさん勢力は、第二次世界大戦中、若いおいが戦場で死ぬのを防げなかったとの反省から、昭和20年に日本おじさん協会を結成したものの、昭和25年には父母の兄を中核とする日伯連と、父母の弟が中心の全叔連に分裂した。さらに、双方の内部で父系おじさん、母系おじさん間の激しい内部抗争が発生し、昭和40年代後半から昭和50年代初頭にかけては、オジゲバで多数の死傷者が出ている。
 一転しておじさん勢力が大連合に向けて動き出した背景には、量的、そして質的な理由がある。量的には、兄弟の少ない世代がおじさんの年齢に達したため、おじさんの絶対数が減少し、セクトが反目しあっている余裕がなくなった。質的には、核家族化の進行でおいやめいとの同居が困難になり、家庭内における発言力が弱体化した。実際、もっとも信頼できる相談相手におじさんを挙げるおいやめいは、今やほとんど残っていない。例外的に、おいやめいが金策のためにおじさんに頼るケースがあることにも、おじさん勢力は苦悩している。
 一方で、日伯連にも全叔連にも属さない独立派おじさんは、ここ数年間、着実に増加しつつある。彼らはすべて、おいやめいとは血縁関係がなく、名前も住所も不明である場合が多い。日伯連も全叔連も、独立派おじさんの勢力拡大は、おいはともかく、めいの安全をおびやかすと警戒感を強めている。日伯連と全叔連ではすでに、日本おじさん総評議会の結成後、血統書付きのおじさんであることを強調しつつ、おいやめいとの関係強化に努める方針を確認している。独立派おじさんは血縁派の最近の動き対し、事実上の「囲い込み」であると反発を強めているといわれるが、名前、住所ともに不明であるため、具体的な声明などは明らかにされていない。
 日伯連と全叔連では、血縁派おばさん勢力や、数は少ないものの社会の注目を集めることが多い曾祖父母勢力とともに、第三親等勢力の結集をめざすことにしている。しかし、日本おじさん総評議会が結成されても、小家族化という時代の流れは変わらない。おいやめいにとって頼りになる「おじさん」の復活には、同居はもちろんのこと、夏休み宿題処理能力の強化、性知識の蓄積、お年玉の増額など、具体的な行動が不可欠であろう。 (論説委員 大竹 司)

1997/7/26


電脳最前線

 ある大学の研究所で、いま、研究者たちが最新型のコンピュータを相手にこんな実験を粘り強く続けている。
"……ヒマラヤ、ヒマラヤ、ヒマラヤ、ヒマラヤ、ヒマラヤ、ヒマラヤ"
「ようし、これでちょうど1万回だ。世界でいちばん高い山は?」
"エベレスト"
「うーん。また失敗か。今度は10万回で試してみよう」
"……ヒザ、ヒザ、ヒザ、ヒザ、ヒザ、ヒザ、ヒザ"
「ようし、これでちょうど1万回だ。腕の真ん中にある関節は?」
"ヒジ"
「うーん。また失敗か。今度は10万回で試してみよう」
"……トットリケン、トットリケン、トットリケン、トットリケン」
「ようし、これでちょうど1万回だ。鳥取県の隣は?」
"シマネケン"
「うーん。また失敗か。今度は10万回で試してみよう」
 人間の思考回路を電子的に再現した人工知能。完成までの道のりはまだまだ遠いが、研究者たちはコンピュータが一瞬戸惑う日がきっと訪れると、堅く信じている。

1997/8/19


新種の毛虫を発見

 米コロンビア大学の研究者グループが、ナミビア・カラハリ砂漠でこれまで全く知られていなかった毛虫を発見したと、英の科学誌『ネイチャー』で発表した。
 カラハリ砂漠の降雨量は年間わずか5ミリ。毛虫の成長に必要な草や木の葉は、どこを探しても見当たらない。今回発見された毛虫は、卵から孵化したあと、しばらくは餌を求めて砂の上をはい回るが、やがてあきらめて、自分の体の最後尾に食いつく。毛虫の食欲は極めて旺盛で、2時間後には自らの身体を食べつくし、忽然と消滅してしまうという。
 研究を指揮しているジム・ハリソン教授によれば、毛虫の体は大量の糖分のほか、モルヒネに似た物質を含んでいる。毛虫が痛みを気にせずに自らを平らげてしまうのも、そのためらしい。
 孵化した幼虫がそれまで自分が入っていた卵の殻を食べたり、昆虫の母親が自らの体を幼虫に食べさせる例はよく知られているが、自らを食べつくしてしまう毛虫が発見されたのはこれが初めて。ハリソン教授らは毛虫がサナギや成虫になったあとの生態に注目しているが、詳しいことはよくわかっていない。

1997/8/31


緑ぼぶ助の電脳迷い道

 将棋の谷川名人は、IBMのコンピュータ、ディープ・ブルーがチェスの世界チャンピオンを破ったというニュースを今年5月に聞いて、次は自分が負ける番だと覚悟したという。連珠、オセロ、チェス……。ほとんどのゲームではコンピュータの思考能力が人間を上回っている。将棋でも近い将来、コンピュータが人間に勝つようになると、谷川名人だけでなく、将棋界のすべての関係者が考えたはずだ。
 ところが、それから数カ月が経ったいまでも、ディープ・ブルーからの挑戦状は、日本将棋連盟に届いていない。IBMが莫大な費用を投じて開発したこのシステムは、意外なことに、「墨田区の縁台将棋名人」を自認する植木職人、松田仁六さん(62)という壁に突き当たってしまった。
 ディープ・ブルーと松田さんの対決が続く、墨田区内の路地を訪ねた。縁台に将棋盤をはさんで向かい合って座る松田さんと濃紺の直方体。一人と一台を囲む近所の人々の肩ごしにのぞくと、先手の松田さんが、飛車先の歩を動かした直後だった。
「今日は棒銀戦法だ。それはそうと、3丁目の熊吉のこと。聞いただろ」
「………………」
「知らないのかい。女房に逃げられちまったらしいんだよ」
「………………」
「なんだい。今日もウンともスンとも言わないのか。ずいぶん冷淡な野郎だな」
「………………」
 ディープ・ブルーは迷っていた。棒銀戦法への対処方法は、過去の対戦実績から完璧に把握している。しかし、「3丁目の熊吉」のことは聞いたことがない。熊吉とは、抽象名詞なのか、固有名詞なのか。「女房」とはなんなのか。自分の親、IBMにとってのロータスのような存在なのか。もしそうなら、ノベルは妾になろうとしているのか。「ウン」とか「スン」とか言わないことは失礼なのか。ではなぜ、昨日の対戦中に「ウンウン」「スンスン」と答えたら、熊吉は大笑いしたのか……。ディープ・ブルーの卓越した演算能力をもってしても、一連の疑問に対する答えはみつからなかった。しかも、運の悪いことに、ディープ・ブルーには「冷淡な野郎」と言われて傷つくのに必要な最小限の思考能力を備えていた。こうなれば、もう、将棋どころではない。
 IBM技術陣は、ディープ・ブルーに知識のデータベースがなければ、松田さんと雑談しながら将棋を指すことはできないと判断し、知識の蓄積と体系化に着手した。地球上でもっとも原始的な一般常識と呼ばれる「女性セブン」「女性自身」の全記事の暗記は、一週間ほどで終了したという。
 再び同じ路地を訪ねてみた。
「今日も棒銀戦法だ。それはそうと、もうすぐ、俺の初孫が生まれるんだ」
「衝撃! 毛むくじゃらの赤ちゃん」
「昨日はさっそく、ガラガラを買ってきたんだよ」
「驚愕! 『私はガラガラで中絶した女』」
「名前は、男でも女でも『松田浪漫』にしようと思ってな」
「こんなにいる! 日本の呆れた馬鹿っ祖父……」
 厚さ7センチの将棋盤で思い切り殴られた瞬間、ディープ・ブルーの全機能は停止した。規定によれば松田さんの反則負けということになるが、ディープ・ブルーが初勝利を喜ぶ時間的な余裕があったかどうか、今となっては知る由もない。

1997/8/31


新種のチョウを発見

 米コロンビア大学の研究者グループが、ナミビア・カラハリ砂漠でこれまで全く知られていなかったチョウの新種を発見したと、英の科学誌『ネイチャー』で発表した。
 カラハリ砂漠の降雨量は年間わずか5ミリ。昆虫の成長に必要な食物は、どこを探しても見当たらない。今回発見されたチョウは、何もない空間に忽然と現れるという。なぜ、卵や幼虫の段階を経ずにいきなりチョウが現れるのかはわかっていないが、カラハリ砂漠では最近、自らの体を食べつくして姿を隠す毛虫が発見されており、関連が注目されている。
 研究を指揮しているジム・ハリソン教授が立てた仮説はこうだ。チョウの幼虫は、自分の美味しい体を食べて、いったんは消滅する。消滅したままサナギの段階を迎えるが、羽化するころに胃がもたれて気分が悪くなり、最後には自分をすっかり吐きだしてしまう。チョウの羽根が紫からピンクへのグラデーションといういかにも気分の悪そうな色であることも、この仮説と一致している。
 ハリソン教授は近く、毛虫に胃薬を与えてこの仮説を証明することにしている。

1997/8/30


秋のイチゴ

 日曜日、近所の果物屋で、季節はずれのイチゴをみつけた。毎年、12月から半年間にわたって出荷されるイチゴは温室栽培の代表選手だが、秋のイチゴはさすがに珍しい。
 冬のイチゴの甘味は、オルドビス紀から4億年以上の歳月をかけてゆっくりと作られたとも言える。ストーブの燃料として使われる石油は、農家のこまめな世話や適度な農薬・肥料と並び、冬のイチゴの栽培に欠かせない。
 イチゴが冬や春の果物だと信じている人も多いのではないか。本当は、初夏に収穫されるのが「普通の」イチゴである。それなのに消費者は、石油で育てる季節はずれのイチゴに高いお金を出し、普通のイチゴは安く買う。経済学的に言えばあたりまえの結果かもしれないが、考えてみると不条理だ。
 秋のイチゴは、本当は夏に収穫されるべきものを、クーラーで発育を遅らせて、秋に収穫したものなのだろうか。気になって、箱に電話番号が記されていた栃木県農協に問い合わせてみた。驚いたことに、来年の春に苗づくりが始まり、通常なら夏に収穫されるイチゴを、エアコンや照明で「だます」ことによって、10ヶ月も早く収穫してしまうのだという。
 現在はマイナス10ヶ月が最長だが、1年先のイチゴを収穫する技術はすでに確立されている。来年の初夏には、果物屋に再来年のイチゴが並ぶ予定だという。安物だった初夏のイチゴが、クリスマス前のイチゴ以上に高価になる。高価な果物は、農家はもちろん、豊かな日本の消費者にとっても魅力的だ。
 そういえば、秋のイチゴはとても甘かった。来年の夏は天気が良いのだろうか。

1997/9/7


パパラッチを業務上過失致死で告訴

 フランスの検察当局は16日までに、ダイアナ元英皇太子妃が死亡する直前に、同元妃らが乗っていたベンツの付近を走行していたパパラッチ数人を、業務上過失致死で告訴する方針を固めた模様。
 これまでの調べによれば、パパラッチたちは猛スピードでバイクを運転し、いったんベンツを追い越したあと、ダイアナ元妃が結婚してから現在までの写真を見せながら、急ブレーキをかけていた。パパラッチのバイクに搭載されていた写真は、結婚式、出産、韓国訪問時の不和、乗馬の教師との密会、プールサイドでくつろいでいるようすなど、数十枚。ダブロイド紙のトップをかざった写真ばかりだ。
 ベンツの後部座席に座っていたダイアナ元妃が、前方から後方へと次々に流れていく写真をみて、自分の一生を振り返ったのは間違いない。検察当局は、パパラッチたちの無謀な運転が「走馬燈現象」を引き起こし、結果的にダイアナ元妃らを死に追いやったとの見方を強めている。

1997/9/17


大相撲ミニ情報

 10日目まで3勝7敗と苦しい取り組みが続いていた小結魁皇が11日目からついに休場。ムーディーズ・インベスターズ・サービスが、魁皇の格付けを投げ相撲でダブルB、押し相撲でダブルBマイナスに変更したため。痛々しくて見てられないという親方の声は耳に入らなかったが、「取組不適格とされたのはさすがにこたえた」。=写真=ウォールストリート・ジャーナルを読んでガックリきた魁皇関。

1997/9/19


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